2012年9月5日水曜日

「単純な事実」は染まらぬうちに

>『人類の歴史は500万年あって、文明時代は3000年(最大5000年くらい)にすぎない』

  たしかに、旧観念に浸りきっているとアタマでは、解っているつもりでもいざ思考過程に入るとそんな単純な事実を置き去りにして、あれやこれやと都合のいいように考えがちです。無自覚だけに支配共認の恐ろしさを感じます。
 
 子ども達に歴史の話をするのに、この「単純な事実」っていうのは重要ですね。だけど言葉で言ってもなかなか実感がわかないし、無意識のうちに子どものアタマは、テスト範囲のために区切られた教科書のページで時代のスケールも計ってしまいがちになります。

 
たとえば「一番長く続いたのは?」「ハイ、江戸時代」なんていうの当たり前のようにしかも得意気に返ってくることも多い。江戸時代が260年も続いたとはよく聞かされいて、その「長さ」は刷り込まれているけど、平安時代のほうがよっぽど長いというのは言ってあげなきゃ気付かない。
 さんざん授業を受けきてその程度ですから、人類の歴史の99.9%が分厚い教科書の最初1~3ページほどの部分に、ひっそりと、ではまさに「逆じゃんっ!!」って感じですね。

 以前に歴史の授業のはじめのところで、トイレットペーパー片手に「さて、人類の歴史をこの一巻きとしたら、この教科書に載ってる内容は一体どれくらいでしょうか」なんてことを聞いたことがあります。クルクルクルクル手繰りながら適当なやりとりのあと「そうだね。この教科書に載ってることってこのミシン目一つ分もないね。」と言うと子ども達からは「そこだけやっても意味ないやん!」という当たり前の返事。「そんな一瞬のことをアレコレ細かくせんでもいいのに…」などと言いながら、教科書に載っていないほうの長~い歴史がどんな時代だったのか、ポカ~ンと思いを巡らせているようでした。
 
 子ども達にとっても必要とされるのは、歴史の勉強って、残された記録をほじくり返して覚えることよりも、そんなものを使いながら人類普遍の事実を追求することなのかもしれません。そしてそれは要らぬテストに追いかけられている中学生より小学生のほうがより楽しそうに取り組んでくれるようです。


松下直城

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